主人公である15歳の天才女子高生小説家・鮎喰響を演じるのは、
欅坂46の不動のセンターとして活躍し、今作が映画初出演、そして初主演となる平手友梨奈。
圧倒的な文才を持ち、自分の信念に正直で破天荒な一面を持ち合わせる響を体現します。
響の才能を見出す若手女性編集者・花井ふみ役には、数々の映画・ドラマに出演、コメディからシリアスな役どころまで幅広いキャラクターを演じ分け、最近ではNHK大河ドラマ「西郷どん」で薩摩弁を駆使した演技でも注目を集める北川景子。
響が入部した文芸部の部長・祖父江凛夏を演じるのは『パコと魔法の絵本』(08)で当時11歳ながら主人公・パコを演じ、日本中の涙を誘ったアヤカ・ウィルソン。2010年以来の映画出演となり、自らも小説家を志しながらも、響の圧倒的な才能との差に苦しむ女子高生という重要な役どころを演じます。そして芥川賞を目指す小説家・山本春平役には小栗旬、さらに高嶋政伸、柳楽優弥、北村有起哉、野間口徹、小松和重、黒田大輔、板垣瑞生、吉田栄作といった実力派俳優陣が集結しました。
監督は、昨年に公開され興収35.2億円を記録した『君の膵臓をたべたい』(17)をはじめ、本年も『となりの怪物くん』『センセイ君主』などの話題作でメガホンを取っている月川翔。
脚本は、連続テレビ小説「とと姉ちゃん」や映画『信長協奏曲』、さらにはテレビアニメ「TIGER&BUNNY」のシリーズ構成・全話の脚本を担当し、エンターテインメント性を持ちながら、人間ドラマをしっかりと描きあげることに定評のある西田征史が務めます。
超人気原作に、話題のキャスト・スタッフが勢ぞろいした映画『響 -HIBIKI-』。
ヒロインの圧倒的な才能を軸に、周囲の人々の心の葛藤を描いた人間ドラマが交錯する。
予測不可能。前代未聞。観た後にあなたの価値観を変える新たな「衝撃作」が誕生!
しかし、響は、普通じゃない。
彼女は自分の信じる生き方を絶対曲げない。
世間の常識に囚われ、建前をかざして生きる人々の誤魔化しを許すことができない。
響がとる行動は、過去の栄光にすがる有名作家、スクープの欲だけで動く記者、生きることに挫折した売れない小説家など、様々な人に計り知れない影響を与え、彼らの価値観をも変え始める。
一方、響の執筆した処女作は、日本を代表する文学賞、直木賞・芥川賞のダブルノミネートという歴史的快挙にまで発展していく。
山口百恵の再来と呼ばれる、クールな平手友梨奈が初主演。
原作漫画「響~小説家になる方法~」の響の方が、より女子高生らしい表情を見せるが、実写版の響は平手友梨奈のイメージそのものだ。
台詞を淡々と無表情で話す、平手友梨奈の演技が上手いのかどうかも正直良く判らなかった。
天才小説家で15歳の主人公・鮎喰響が、類まれなる才能から出版会で頭角を表し、芥川賞と直木賞の同時ノミネートの中で繰り広げられる人間ドラマ。
響の行動は常識や社会的なモラルの枠の中で理解しようとすると、全く意味がわからない。
15歳とは思えない響節を炸裂し、大人すら唸らせてしまうのは響が圧倒的な天才だから。
自己の主観で常に行動し続ける響は、嘘はつかず自信たっぷりに思ったことを言ってのける。
暴力的で相手が痛かろう辛かろうが、そんなことはお構いなく、大の男を椅子で殴ったり蹴ったりする響に全く共感できない。
何も考えずに社会の常識やレールに従って日々を過ごす方が、安定しているように見える世の中だが、響のように常識の枠から飛び出した少女が活躍するストーリーが受けての、マンガ大賞2017受賞なのだろう。
映画の中で、響が何故本音で生きるのか?彼女がワイルドに暴れる理由と、家族構成が詳しく出てこない。
彼女の小説の何処に才能があるのかも明確にされていないが、響の圧倒的な才能を軸に、周囲の人々の心の葛藤を描いた人間ドラマがオムニバスのように交錯している。
心に溜まる何かを言ってスッキリしたいと願う、ストレスを抱える大人に観てほしい。
『響 -HIBIKI-』2018年9月14日 札幌シネマフロンティア、ユナイテッド・シネマ札幌 他全国東宝系にて公開
【キャスト・スタッフ】
平手友梨奈 アヤカ・ウィルソン 柳楽優弥・小栗旬/北川景子
原作:柳本光晴「響~小説家になる方法~」(小学館「ビッグコミックスペリオール」連載中)
監督:月川翔
脚本:西田征史
製作:映画「響 ‐HIBIKI‐」製作委員会
配給:東宝
上映時間:110分
(C)2018映画「響 -HIBIKI-」製作委員会 (C)柳本光晴/小学館