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インド映画の世界興収№1!スポコンエンタメ映画「ダンガル きっと、つよくなる」作品レビュー

作品紹介

規格外のキャラクター!規格外の感動!規格外の胸熱!に世界でも絶賛に 次ぐ絶賛で話題を呼び、インドの「いち家族」を描いた映画でありながら、全世界興行収入340億円を突破しインド映画の世界興収№1という大ヒ ットを記録。父の夢を纏い、姉妹がレスリングで世界に羽ばたく情熱のス トーリー。

圧巻の面白さと感動で人々の心をわしづかみにしたのは、レスリング一直線の熱血パパと2人の娘たちの実話。「巨人の星」の星一徹ばりの過酷な特訓を強いるパパに、「猛烈すぎる!」と驚いた観客も、因習、悪徳コーチ、挫折、世界の壁……いくつもの限界を、娘を支えながら共にブチ破っていくその姿に魂を燃やされる。やがて彼の真の目的が明かされた時、観る者の涙腺は決壊、クライマックス30分は爽快な涙が止まらない

ストーリー

レスリングを愛する男。生活のために選手として生きることはあきらめたが、道場で若手を指導しながら、いつか息子を金メダリストにすることだけを夢見ていた。ところが、生まれたのは女の子。
それから神頼みに始まりありとあらゆる産み分けを試すも、4人連続の女児。すっかり意気消沈し、道場からも遠ざかっていたが、ある日、ケンカで男の子をボコボコにした長女・次女の格闘センスに希望を見出し、翌日からコーチとして、二人を鍛えはじめる。男物の服を着せ、髪を切り・・・
一家は、町中の笑いものとなるが、外野は意に介さず、ブレずに特訓に熱を込める父と、ささやかな抵抗を企て続ける娘たち。やがて、目覚しい才能を開花させた娘たちはー。

作品レビュー

タイトルの「ダンガル」とはレスリング、ファイター、挑戦という意味。
ウォルトディズニーと、GAGAがタッグを組んでの配給という、珍しい作品で、ディズニー映画の要素がたっぷり、夢と希望を与えてくれるストーリー。

本作は踊らないインド映画。しかし絶妙なタイミングで挿入歌が入り、キャストたちの気持ちを歌で表現している。

元レスリング選手だった父親・マハヴィル(アミール・カーン)のレスリングで金メダルを獲る夢を、ふたりの娘に託すという無茶苦茶なストーリーだが実話である。

父さん役のアミール・カーンは、若い頃から52歳までを演じ、27キロの体重を増減量させ、すごい俳優魂を見せてくれた。

父さんの若い時はカッコいいマッチョ体型で、中年期のマハヴィルは、お腹がポッコリと出て、この体型差のため1年掛けて撮影という力の入れよう。父役のアミール・カーン自身がこの映画の製作者なのである。

マハヴィル父さんが、欲しかった息子の代わりに、ふたりの娘をレスリングの選手として英才教育するシーンでは、あの「巨人の星」の星一徹を連想せずにはいられない。ちゃぶ台こそひっくり返さず、母さんや家族に優しい父さんだが、ことレスリングとなると狂気のコーチぶりを発揮。

愛のムチなのか、単なる父親のエゴなのか?お菓子やスパイス、女の子らしい長い髪を禁じて、毎朝5時からはランニングや筋トレ、レスリングの試合で男子と対戦させるという、厳しいトレーニングとルールを娘たちに与え続ける。

カースト制度がまだ根強いインドは、男尊女卑の国。ティーンになったら花嫁修業をさせ、14歳で嫁に出されるのが一般的なのだ。
マハヴィル父さんの愛のムチは、娘たちを思ってのことなのか?それとも、自分の夢を継いで欲しいだけなのか?厳しいマハヴィル父さんの思惑は、父さんにしか判らない。

素直に父さんの言うことを聞き、次第に成長していくふたりの娘、ギータとバビータ。インドの村や周辺で男子たちをバッタバッタと投げ倒しても、世界と金メダルへの道は厳しい。
そして世界女子レスリングでは、たくさんの強敵が待っているのだ。

実話に、ちょっぴりと脚色を混ぜ、笑いと涙で盛り上げてくれる。インドという未知な国で、エキセントリックな女子レスリングの世界。
本物のインド女優がギータとバビータを演じたとは思えないほどの、大迫力の試合シーンは、まるでオリンピックを観ているようだった。

ドキドキが止まらず、140分という長さを感じず。観終わった後はハァ~…と思わずため息が出る。
感動と興奮、マハヴィル父さんの大きな愛に触れたい方にオススメのスポーツ・エンターテイメント!


監督:ニテーシュ・ティワーリー
脚本:ピユシュ・グプタ ニテーシュ・ティワーリー
製作者:アーミル・カーン
キャスト:アーミル・カーン/サークシー・タンワル/ファーティマ―・サナー・シャイク/サニャー・マルホートラ
上映時間: 140分
製作国:インド
配給会社:ウォルト・ディズニー・ジャパン/ギャガ

公式サイト 

©Aamir Khan Productions Private Limited and UTV Software Communications Limited 2016

投稿者プロフィール

佐藤 友美
2013年にHokkaido Movie Review・新作映画の最速レビューサイトを立ち上げ『映画レビューサッポロ from HMR』として2017年10月にwebを一新。
旅好きで映画ロケ地のツアー取材が得意。FMラジオでの映画紹介を経てからの映画ライターと本Webサイトのデザインを担当。
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