ナオミ・ワッツ、エル・ファニング、スーザン・サランドン3世代の演技派女優が共演!『リトル・ミス・サンシャイン』の製作チームが贈る、愛おしい家族の物語
『リトル・ミス・サンシャイン』(アカデミー賞主要2部門受賞)では、幸せの黄色いバスに乗った落ちこぼれ家族を、『サンシャイン・クリーニング』では、事件現場のクリーニングをする崖っぷち家族を描いてきたチームが再び集結し製作!
『マレフィセント』のオーロラ姫役で一躍人気を博し、ソフィア・コッポラの新作など出演作が相次ぐエル・ファニングがトレンドマークのロングヘア―から一転、本当の自分を求め、心も身体も男になると決断したトランスジェンダー(FTM)の主人公・レイを熱演。
そして、アカデミー賞に2度のノミネートを誇るナオミ・ワッツが、恋多きシングルマザー・マギーに、名優スーザン・サランドンが、破天荒なレズビアンのおばあちゃん・ドリーに扮します。
最初は「レイの決断」に戸惑いながらも、次第に誰よりもレイの一番の理解者となっていく二人。ぶつかり合い、傷つけ合っても、家族だから何度でもやり直せる―。葛藤しながらも、自分だけの生き方を手に入れ歩む姿は、観る者に温かく大きな愛を惜しみなく与えてくれる、感動の物語。
「誕生日の願い事は毎年同じだ。“男になれますように”」
16歳になり、身も心も男の子として生きたいと決断した主人公・レイ(エル・ファニング)。医者から受け取ったホルモン治療についての見慣れない資料に呆然とするシングルマザーのマギー(ナオミ・ワッツ)は、「突然、息子を育てることになるなんて・・」と、動揺を隠せない。共に暮らすレズビアンのおばあちゃんのドリー(スーザン・サランドン)もレイのカミングアウトをイマイチ理解ができないでいる。一方、髪を短く切り、身体を鍛え、少しずつ“本当の自分”に近づいていくことで生き生きしてくるレイ。そんな姿を見てマギーは意を決して、治療の同意書のサインをもらうために、何年も会っていない別れた夫に会いに行くのだが、そこでまさかの“家族の秘密”が明らかになる―!
自分自身に正直に生きるためのレイの決断とはー?新たな人生を歩き出す人へ贈る、希望の物語
トランスジェンダー。言葉は知っている。最近ではメディアで取り上げられることも多くなったし、ドラマの中にも登場したりと認知度が上がってきている。
でも、改訂されたばかりの広辞苑に記載されている内容が間違っていたというニュースがあったように、まだまだ理解されていないのが現状だろう。
私自身、身近にいるわけではなく、どこか遠い他人事の意識しかなかった。しかし、この映画を見たことで少し意識が広がった気がする。
トランスジェンダーのレイにとって、女として扱われる生活は辛く、苦しい日々の積み重ねでしかなかった。一日も早く、本来の自分として新たなスタートを切りたいと切望している彼の気持ちがヒシヒシと伝わってくる。
しかし一方、彼のその決心を受け入れるのに揺れ動く家族の葛藤も丹念に描かれていて、共感を呼ぶ。レイを愛している故に悩み、苦しみ 、逡巡する母、祖母、そして“父”…。
レイの決断が彼の家族の再生をも促し、祖母、母、“息子”の親子3世代の絆をさらに強めることになったのだと思う。
愛する家族に認められ、支えられ、本物の人生を歩き始めたレイの真っ直ぐな視線が清々しかった。
2018年2月3日(土)、札幌シネマフロンティアにて公開
原題:3 Generations
監督:ゲイビー・デラル
出演:ナオミ・ワッツ、エル・ファニング、スーザン・サランドン、リンダ・エモンド、テイト・ドノヴァン、サム・トラメル
上映時間:92分
公式サイト
配給:ファントム・フィルム
(C)2015 Big Beach, LLC. All Rights Reserved.