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「ふきげんな過去」鑑賞後の感想・あらすじ 小泉今日子 二階堂ふみ

ふきげんな

小泉今日子×二階堂ふみ×前田司郎。
可笑しくも切ない、愛と孤独と成長の「ひと夏」の物語。

突然現れた伯母・未来子との同居が、果子の夏を特別な時間へと変える。

三島由紀夫賞&向田邦子賞受賞、今最も注目される劇団「五反田団」の主宰・前田司郎最新作

演劇・小説・ドラマ・映画など、ジャンルを飛び越え活躍するマルチプレイヤー前田司郎。「生きてるものはいないのか」にて岸田國士戯曲賞、「夏の水の半漁人」で三島由紀夫賞、NHKドラマ「徒歩7分」で向田邦子賞受賞を受賞。そんな前田が監督第2作目に選んだのはやはり人間ドラマ。人間同士の“わかりあえなさ”と“わかりあいたさ”、ここではない世界を求めては孤独になってしまう人たち。そんな登場人物たちの滑稽さを、真骨頂である巧みな台詞回しで操り、人間模様を浮き彫りに士ながら、見るものを独自の世界へと引き込んでいく。

●メイン1軽

あらすじ

北品川の食堂「蓮月庵」で暮らす果子は、毎日が死ぬほど退屈でつまらない。けれどそこから抜け出して他に行くこともできず無為な夏を過ごしていた。ある日、果子たち家族の前に、18年前に死んだはずの伯母・未来子が突然戻ってきて告げる。「あたし生きてたの」。戸籍も消滅している前科持ちの未来子。そして自分が本当の母親だというが・・・。

試写会の感想

ふきげんな果子の過去を知っている、死んだはずの叔母が帰ってきた。しかも叔母はどうやら果子の本当の母親らしい。

いつもムッとした表情の、ふきげんな果子を取り巻く家族と「蓮月庵」を中心に物語は進んでいくが、劇中に出てくる人の名称が実にコミカル!

『海苔の佐々木の嫁』や『海苔の佐々木の息子』など…北品川の下町の雰囲気が漂う屋号が会話の中にポンポンと飛び交う。

さらには最初から最後まで謎事件と人物関係入り組んで、観客の期待なんてそっちのけで意外性に飛んでいた。

5月、6月、7月と主演映画が目白押しの二階堂ふみは、同じ女子高生役でも「オオカミ少女と黒王子」のエリカとは真逆の、機嫌と口の悪い女子高生・果子を演じ、その幅広い演技力には驚く。

死んだはずの叔母・美来子の小泉今日子も、ミステリアスでシニカルな女性を熱演。果子と未来子、そして家族の掛け合いは落語のようだ。

時折『ブッ!』と吹き出すシーンがあり、オモシロ可笑しい作品である。

『ふきげんな過去』

公式サイト http://fukigen.jp/

6月25日(土)テアトル新宿ほか全国ロードショー  7月2日 札幌 シアターキノで公開

小泉今日子 二階堂ふみ

高良健吾 山田望叶 兵藤公美 山田裕貴 / 大竹まこと きたろう 斉木しげる / 黒川芽以 梅沢昌代 板尾創路

監督・脚本:前田司郎

主題歌:佐藤奈々子「花の夜」
配給:東京テアトル
上映時間:120分

(C)2016「ふきげんな過去」製作委員会

投稿者プロフィール

佐藤 友美
2013年にHokkaido Movie Review・新作映画の最速レビューサイトを立ち上げ『映画レビューサッポロ from HMR』として2017年10月にwebを一新。
旅好きで映画ロケ地のツアー取材が得意。FMラジオでの映画紹介を経てからの映画ライターと本Webサイトのデザインを担当。
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