妻への本当の想いに気づいたアーサーを絶望の淵に追いやり、樹海へと向かわせたものは何だったのか?突然、現れたタクミとは何者なのか?なぜ、彼らは出逢ったのか?
いったい、この森にどんな秘密が隠されているのか? 出口を求めてさまよう2人のたどり着く先は?結末に待ち受けるのは、思わず息を呑むような驚きの真実、人生の終着点へ向かう旅が、希望の旅に変わる時、あなたは崇高な愛の物語に包まれる。
パズルのピースがすべてはまったあと、振り返ってもう一度最初から見たくなる――。そんな魅力を秘めた感動のミステリーの誕生だ。
アーサーを演じるのはマシュー・マコノヒー。罪悪感と喪失感を抱えて樹海へ足を踏み入れたアーサーが救いの光を見出すまでの旅路を人間味たっぷりに演じきり、観る者の感涙を誘う。そんなアーサーと森の中で出会うタクミには、映画のみならずNYブロードウェイの舞台にも挑戦し、トニー賞主演男優賞ノミネートにも輝く渡辺謙。さらに、ドラマの謎解きの要ともいうべきアーサーの妻ジョーンを、『21グラム』と『インポッシブル』でオスカー候補になった演技派女優のナオミ・ワッツが演じる。
(c)2015 Grand Experiment, LLC.
日本で自ら命を絶つ人の数は、統計では3万人を超えるそうだ。遺書の無い死人や、変死者は含まれないという。その数を合わせると、どれ程の人数になるのだろう。
欧米圏ではキリスト教の教えにより、神から頂いた命を自ら絶つ事はいけない事…大きな罪となる。昔見た映画の中では葬式もあげてもらえず、残された家族も軽蔑される。
武士の切腹、三島由紀夫の割腹、沖縄戦線での集団自決、少し前はネットで募って練炭自殺、今では小学生の子供でさえ自らの死を決断する。
日本人は自ら命を絶つことに対しての、宗教や道徳の教えが希薄なのではと考えさせられる。
青木が原の樹海で撮影との事で、おどろおどろしいホラー映画かと思いきや、メインキャストの3人で構成された「生きる」をテーマにした大人のファンタジー映画である。
外国人から見た樹海という特殊な場所が、幻想的で荒々しくまた繊細に描かれている。ミステリアスな伏線で引き込まれ、圧倒的な演技力にのめりこんでしまう。
暖かい気持ちになれる素敵な作品です。
『追憶の森』ユナイテッド・シネマ札幌、ディノスシネマズ札幌劇場 他道内劇場で4月29日公開
(c)2015 Grand Experiment, LLC.