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男たちの挑戦実話【フォードvsフェラーリ】作品レビュー

作品紹介

ル・マンでの勝利という、フォード・モーター社の使命を受けたカー・エンジニアのキャロル・シェルビー(マット・デイモン)。常勝チームのフェラーリに勝つためには、フェラーリを超える新しい車の開発、優秀なドライバーが必要だった。彼は、破天荒なイギリス人レーサー、ケン・マイルズ(クリスチャン・ベイル)に目をつける。限られた資金・時間の中、シェルビーとマイルズは、力を合わせて立ちはだかる数々の乗り越え、いよいよ1966年のル・マン24時間耐久レースで長年絶対王者として君臨しているエンツォ・フェラーリ率いるフェラーリ社に挑戦することになる。
二人の友情と、不可能へ挑戦していく姿を描いた実話に、早くも来年度アカデミー賞有力との声もあがっている。監督は『LOGAN/ローガン』のジェームズ・マンゴールド。男たちの意地とプライドをかけた闘いが幕をあける!

ストーリー

ル・マンでの勝利という、フォード・モーター社の使命を受けたカー・エンジニアのキャロル・シェルビー(マット・デイモン)。常勝チームのフェラーリに勝つためには、フェラーリを超える新しい車の開発、優秀なドライバーが必要だった。彼は、破天荒なイギリス人レーサー、ケン・マイルズ(クリスチャン・ベイル)に目をつける。限られた資金・時間の中、シェルビーとマイルズは、力を合わせて立ちはだかる数々の乗り越え、いよいよ1966年のル・マン24時間耐久レースで長年絶対王者として君臨しているエンツォ・フェラーリ率いるフェラーリ社に挑戦することになる。

作品レビュー

2019年にアメリカで公開され大ヒットとなっている、実話をもとにした映画『フォードvsフェラーリ』

マット・デイモンとクリスチャン・ベールが初共演・ダブル主演を務め、1966年のル・マン24時間耐久レースで絶対王者フェラーリに挑んだフォードの男たちを描いたドラマとなっている。
この出来事がどのくらい有名なのかレースに詳しくない自分には全くピンとはこないのだが、おそらくル・マン好きにとっては伝説的な話なのだろう。

ル・マンでの勝利を目指すフォード・モーター社から依頼を受けた、元レーサーのカーデザイナー キャロル・シェルビー(マット・デイモン)
常勝チームのフェラーリ社に勝つには相当なスペックを持つ車の開発と、これまた相当なテクニックを持つ優秀なドライバーが必須となるのは当然。
そして更に、ラリー経験のある人の意見も重要となる。
まずは実際にル・マンで優勝経験のあるキャロル・シェルビーに白羽の矢が刺さったというわけだ。

シェルビー自身も破天荒なのだが、更に上を行くのがイギリス人レーサーのケン・マイルズ(クリスチャン・ベール)。
誰がどう見ても扱い辛そうなケン・マイルズをチームに引き入れたシェルビーだが、フォード社上層部からの評判はすこぶる悪い。
そもそもシェルビー自体もあまり気に入られていない上に、礼儀知らずのケンが加わるのだからその気持ちもわからないでもない。
とは言え露骨な嫌がらせをする上層部のメンバーがあまりに底意地が悪いので、次第にシェルビーとケンを応援したい気持ちにはなってくる。フォード側にも味方が現れたのは救いだ。

フォードの苦労と栄光を描くものだと思って観に行ったのだが、フェラーリ社とフォード社の意地の張り合いの方が印象に残る。
試合当日の相手チームへの妨害は個人的には全く笑えなかったが、ほんの悪戯で済んでいそうな雰囲気だった。これは感覚の違いなのだろうか…

そして、悲願の優勝までの感動ストーリーというよりは可哀想な話としか思えなかったレース終盤やケンのその後の話には驚いた。
実話をもとにしているのだから事実は変えようも無いが、観ている側としては無念でしかない。

とは言え、元天才ドライバーのシェルビーを演じるマット・デイモンはなかなかのハマり役だったように思う。
シェルビーの男気に痺れるシーンは何度もあり、彼を選手時代からサポートしてきた仲間たちも素晴らしかった。
飄々としていながら強気の走りをみせるケン・マイルズを演じたクリスチャン・ベールも評価したい。
妻や子供に見せる表情は愛に溢れ、とてもチャーミングだ。
そしてそんな変わり者たち、シェルビーとケンの友情には心を動かされる。
又、この作品の応援アンバサダーにはKinKi Kidsの堂本光一が就任。
堂本光一といえばF1を始めとするレース好きで知られるが、そんな彼のフェラーリ愛が実った形となる。
「お互いに愛情を持っていて、同じ志を持っている、ふたりの友情に本当にグッときました!」と、シェルビーとケンの人間ドラマにも太鼓判を押した。

監督は「LOGAN ローガン」のジェームズ・マンゴールド。
少しくたびれた過去の英雄の底力を描くのが上手い監督だ。

【フォードvsフェラーリ】札幌シネマフロンティア、ユナイテッド・シネマ札幌 他 2020年1月10日公開

監督: ジェームズ・マンゴールド
キャスト :マット・デイモン、クリスチャン・ベイル、トレイシー・レッツ、カトリーナ・バルフ、ノア・ジュプ
上映時間: 153分
配給:20世紀FOX
公式ページ

©2019 Twentieth Century Fox Film Corporation

投稿者プロフィール

兼平ゆきえ
兼平ゆきえ
映画・音楽・本 など 観たり聴いたり読んだりと忙しく過ごすのが好きなインドア派。恵庭発 北海道のMUSIC&ART情報サイト From E…代表。不定期で企画LIVEを開催。2018年7月から 恵庭市のコミュニティFM e-niwa にて、映画や音楽の話を中心とした番組『From E…LIFE(フロムイーライフ)』を放送開始。
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