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ミラ・ジョボビッチ『映画 モンスターハンター』 作品レビュー

作品紹介

2004年に第1作を発売して以降、16年を経た今なお確実にファンを増やし、シリーズ累計販売本数6,500万本を誇る大ヒットゲームシリーズ「モンスターハンター」。「モンハン」という愛称で親しまれる同ゲームは、雄大な自然の中で巨大なモンスターに立ち向かう“ハンティングアクション”という新たなゲームジャンルを確立。他のプレイヤーと協力して強大なモンスターに挑むゲーム性から「一狩りいこうぜ」を合言葉に“モンハン”ブームを巻き起こした。そして2018年1月に発売された最新作「モンスターハンター:ワールド」は、カプコン史上最高の全世界販売本数1,640万本を達成。全世界を熱狂させた日本発の大ヒットゲームシリーズの待望のハリウッド実写映画化『映画 モンスターハンター』がついに公開!

『バイオハザード』最強タッグ再び!山崎紘菜も参戦!
本作のメガホンをとるのは、累計興行収入200億円超の大ヒットを記録した『バイオハザード』シリーズのポール・W・S・アンダーソン。そして主人公には、好きな“アクション・ヒロイン”ランキングで常連の『バイオハザード』シリーズの主人公アリス役のミラ・ジョヴォヴィッチという最強タッグが帰ってきた!

また、『ワイルド・スピード SKY MISSION』などでリアルなアクションで世界に激震を起こした俳優のトニー・ジャー、『ヘルボーイ』シリーズの主演で知られる名優ロン・パールマンという錚々たる面々に加え、21年3月公開『ブレイブ 群青戦記』のヒロイン役も控える女優・山崎紘菜がオーディションで「受付嬢」役を獲得し、本作でハリウッド映画進出し日本代表として参戦を果たす!

CGじゃない本物の大自然!南アフリカの秘境ロケ敢行!!

監督がこだわったのは、ゲームの世界観を損なわないこと。CGを駆使するのではなく、実際に人も住めない過酷な秘境でロケを行うことで、「モンハン」の壮大な世界をリアルに再現することを追求した。「ゲームの素晴らしい環境を忠実に再現することで敬意を払いたいと思った」と語る。大パノラマの本物のスケール感を、大スクリーンで味わって欲しい。

ゲーム再現度に注目!なんと“アレ”も登場!

主人公アルテミスたちを待ち構えるのは最新鋭のVFXで生まれ変わった超絶リアルな大人気モンスターたち!大ファンを公言する監督のモンハン愛を感じさせるオマージュが至るところに!あなたはどこまで見つけられるか?

ストーリー

―想像を絶する超巨大モンスターに挑め!―

作戦行動中に砂漠で消息を絶った偵察小隊。その探索に当たっていたアルテミス(ミラ・ジョヴォヴィッチ)率いる特殊部隊は、突然、激しい砂嵐に飲み込まれてしまう。砂嵐が去った後、彼らの眼前に現れたのは、未知なる世界の光景と…ありえないサイズの超巨大モンスター!!近代兵器が通用しないモンスターの猛攻に、小隊は全滅寸前にまで追い込まれる。絶体絶命の危機を救ったのは、見慣れぬ装備を身にまとい、巨大な剣を携えた一人の男(トニー・ジャー)。彼はモンスターを狩るために戦う者=モンスターハンターであった。

アルテミス達はなぜ、モンスターが跋扈する世界にやって来たのか?元の世界に戻る方法はあるのか?すべての真実を知るためには、次々襲来する巨大モンスター達を倒し、生き残るしかない。狩るのは人間か?モンスターか!?究極のサバイバルがいま始まる!

作品レビュー

私がモンスターハンターと出会ったのは15年ほど前だった。
当時はまだ学生で『モンスターハンター ポータブル 3rd』(以下MHP 3rd)の世界観に魅せられ、友達と2000時間を費やして遊ぶほどゲームを楽しんだ。
モンスターハンターは10年以上の長きに渡って、多くの日本人が遊び愛されるゲームである。

ゲームをスタートしたばかりの頃は、モンスターを1人では倒せなくて苦戦したものだ。『映画 モンスターハンター』でも、主人公のアルテミスが四苦八苦し、傷つきながらもモンスターを倒すが、次第に仲間と出会い一緒にモンスターを倒すゲームの面白さを押さえている。主人公アルテミスの危うい闘い方を観て、自分がまだMHP 3rdを始めたばかりで、戦闘に慣れていなかった初心を思い出した。

砂漠で偵察中に砂嵐に飲み込まれた軍の特殊部隊小隊が、得体の知れないモンスターと現代の兵器で闘うが、全く歯が立たない。アルテミスはその土地でサバイバルをして暮らす、言葉の通じないモンスターハンターと出会う。次第に彼と打ち解けモンスターとの闘い方を教わるのだった。

ゲームをプレイしたことのない方は、映画冒頭でのモンスターとの戦闘や、かなりハードな殺戮シーンを、残虐でグロテスクに感じるかもしれない。現代の武器で異世界のモンスターと闘うことは無意味なのだ。

逆にゲームをプレイしたことのある方は、モンスターの属性と相性の悪い武器で闘うアルテミス達の矛盾に、がっかりするかもしれない。

映画でアルテミスが持つのは火の属性の双剣で、モンハンの代表格モンスターである「リオレウス」に無謀にも闘いを挑む。ファンを唸らせる映画にするには、火の属性の武器で火属性のモンスターと闘うのことはNGという通説を、大切にしてほしかった。

アルテミスやハンターがスリンガーというボウガンを使い、モンスターに飛び乗り攻撃するシーンは丁寧に作られており、モンスター「ディアブロス」の片角が折れたり「リオレオス」の片翼が壊れて、傷付いてから倒れるシーンはゲームを忠実に再現している。

本作は、ゲーム『モンスターハンター:ワールド』(以下MHW)のエピソード0的なポジジョンと言うべきだろう。映像は美しくゲームMHWのオマージュを散りばめたロケーションの素晴らしさに感動し、ゲームのキャラクターである大団長や料理長アイルーが登場することで、楽しさを増してくれる。

さて、本作の試写では日本語吹き替え版で鑑賞したが、声優が驚くほど豪華である。アルテミス役のミラ・ジョヴォヴィッチの声優は、バイオハザードシリーズの吹替版でも、主人公アリスの声優を務めた本田貴子。

ハンター役の日本語吹き替えは、松坂桃李が務めているが、本作では日本語を一切話さない吹き替えをしている。鬼滅の刃・炭治郎の声優である花江夏樹の吹き替えも登場するので、日本語吹き替え版での鑑賞もお勧めだ。

ゲームのファンは、映画鑑賞後にモンハンをプレイしたくなるだろう。もちろん私も帰宅してからMHWの世界観を楽しんだ。ゲームファン、ゲームをプレイしたことの無い方と、それぞれの視点で楽しめる超アクションエンターテイメントである。

またゲーム『MHW:アイスボーン』×「映画モンスターハンター」コラボ企画を主人公アルテミス(声:ミラ・ジョヴォヴィッチ)をプレイヤーが操作する、シングル限定イベントクエストを期間限定で開催中だ。映画のストーリーと繋がる伏線がイベントにあるので、映画を観るとゲーム内の伏線を回収できるはずだ!

予告動画

『映画 モンスターハンター』3月26日 札幌シネマフロンティア、ユナイテッド・シネマ札幌他で公開

原作:「モンスターハンター」(カプコン)
製作:コンスタンティン・フィルム、テンセント・ピクチャーズ、東宝
監督・脚本:ポール・W・S・アンダーソン
キャスト:ミラ・ジョヴォヴィッチ、トニー・ジャー、ティップ・“T.I”・ハリス、ミーガン・グッド、ディエゴ・ボネータ、ジョッシュ・ヘルマン、オウヤン・ジン、山崎紘菜 and ロン・パールマン
上映時間:1時間43分
公式サイト

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