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『ハスラーズ』ジェニファー・ロペス&コンスタンス・ウー W主演 2月14日札幌公開 作品レビュー

作品紹介

この映画は、2008年のリーマン・ショック後、急激に景気が悪化したニューヨークにて、ストリップクラブで働く4人のダンサーが中心となり、ウォール街の裕福な男たちから数年に渡って大金を巻き上げた、2013年に摘発された事件の実話に基づく。2013年から当事者や警察など関係者に取材を重ね、2015年に「NewYork Magazine」誌に掲載されたジェシカ・プレスラーによる記事“ザ・ハスラーズ・アット・スコア(原題:The Hustlers at Scores)” から着想を得て、製作された


主演・製作総指揮は、女優としても活躍するラテンの歌姫ジェニファー・ロペスが務め、世界的に大ヒットした映画『クレイジー・リッチ』のコンスタンス・ウーがダブル主演。現在アメリカでブレイクしている人気女性ラッパーのカーディ・Bと、オリジナルの個性と存在感で高い人気を誇るシンガーでラッパーのリゾが、本作で映画女優デビューをしたことも話題となっている。ラッパーのアッシャーとGイージーもカメオ出演。

ストーリー

幼少の頃に母に捨てられ、祖母に育てられたデスティニー(コンスタンス・ウー)は、祖母を養うため、ストリップクラブで働き始める。そこでトップダンサーとして活躍するラモーナ(ジェニファー・ロペス)と出会い、協力し合うことで大金を稼ぐようになり、姉妹のように親しい関係になってゆく。ダンサー仲間のダイヤモンド(カーディー・B)からもストリップでの振る舞いをレクチャーされ、デスティニーは祖母とともに安定した生活ができるようになる。
しかし2008年、リーマン・ショックによる影響で世界経済は冷え込み、ストリップクラブで働くダンサーたちにも不況の打撃が押し寄せる。シングルマザーとしての生活費や、収監中の恋人の弁護士費用など、それぞれの差し迫った事情で“お金が必要”というストリッパーたちに、ラモーナは「真面目に働いても生活が苦しいのに、経済危機を引き起こした張本人であるウォール街の金融マンたちは、なぜ相変わらず豊かな暮らしをしているのか」と言い、ウォール街の裕福な男たちから金を騙し取る計画を企てる。

作品レビュー

ストリッパーの女性たちが、リーマンショック以降ストリップで稼ぐのが困難となり、ウォール街で儲けてる男性たちに詐欺を仕掛けたという実話。

Hutle(ハッスル)とはスラングで、勝負師、博打打ち、売春婦、詐欺師という意味で、その昔トム・クルーズ主演のビリヤード映画のタイトルが『ハスラー』である。
本作はジェニファー・ロペス50歳が主演・製作総指揮を努め、『クレイジー・リッチ!』のコンスタンス・ウーとダブル主演を果たす。
2008年のリーマンショック以降に、ウォール街の男性たちに形勢逆転を謀る女性たちのクライム・ドラマであるが、貧困やジェンダーという、アメリカの格差社会の闇に焦点を当てた社会的風刺が含まれている。彼女たちはお金ヒエラルキー上位のウォール街の男たちを騙すが、それを小気味よく感じてしまう。
詐欺ストリッパーたちを率いる姉御のラモーナを演じたのが、ジェニファー・ロペス(以下J. Lo)。50歳とは思えないその美貌と肉体美。ダンスパフォーマンスのキレ感は若い時と変わらず、自分磨きを決して怠らないプロである。

脚本・監督のローリン・スカフォリアは書き上げた時点で、ラモーナを演じるのはJ. Loしかいないと思ったそうだ。
シスターフッド(女性解放)映画でも、本作はとびきりセクシーなダンスと音楽の融合を楽しめて、ストーリーに悲壮感を感じさせない。
アジア系のデスティニー役にはコンスタンス・ウー。『クレイジー・リッチ!』で見せた整った彼女の顔に、残念な細眉のメイクを施し彼女が持つ美しさを隠したようだ。劇中ではラモーナの引き立て役にも見えるが、ラモーナを尊敬し姉のように慕う。少なからずも正義感があるため、迷いながらも男性客に詐欺を行う。

注目すべきは、劇中のポールダンスシーンだ。
元々ダンサーでもあるJ. Loのポールダンスは見事。彼女はこの映画のため半年もポールダンスの特訓を受けたという。痣と痛みに耐えながら得たポールダンス技は、その苦労を微塵も感じない華麗なダンスである。

また女性ラッパーのカーディ・Bやリゾ、シンガーのキキ・パーマーがストリッパー役として出演。彼女たちがリスペクトするシンガーのBGMが劇中で流れ、その時代の音楽シーンを象徴している。
詐欺で稼ぐ女性たちのきらびやかな衣装とブランド物の数々、男性客を騙し得たお金で贅沢を楽しむが、その幸せは長くは続かない。
ストリッパーたちは常に性的な目線で見られながらも、それを武器として闘う強かさがあり、同じ女性として複雑な思いで観賞したが、エンターテイメントとしては最高にクールな映画である。セクシーなJ. Lo率いるハスラーズの生き様を楽しんで観てほしい。

『ハスラーズ』2月7日全国公開 2月14日 ユナイテッド・シネマ札幌で公開!


監督/脚本:ローリーン・スカファリア
原案:ジェシカ・プレスラー
出演:コンスタンス・ウー、ジェニファー・ロペス、ジュリア・スタイルズ、キキ・パーマー、リリ・ラインハート、リゾ、カーディ・B
提供:リージェンツ、ハピネット
配給:リージェンツ
2019/アメリカ/110分/5.1ch/シネスコ/原題:HUSTLERS
公式HP

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投稿者プロフィール

佐藤 友美
佐藤 友美
2013年にHokkaido Movie Review・新作映画の最速レビューサイトを立ち上げ『映画レビューサッポロ from HMR』として2017年10月にwebを一新。
旅好きで映画ロケ地のツアー取材が得意。FMラジオでの映画紹介を経てからの映画ライターと本Webサイトのデザインを担当。
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