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エルトン・ジョンの感動実話『ロケットマン』8月23日公開 作品レビュー

作品紹介

珠玉の名曲にのせて描く、 唯一無二の天才アーティストの知られざる物語 グラミー賞を5度受賞、「ユア・ソング(僕の歌は君の歌)」やライオ ン・キング』の主題歌「愛を感じて」など、数々の名曲を生みだした 生ける伝説エルトン・ジョン。成功街道を走り続けた天才に見える彼 だが、実はその道のりは決して平坦なものではなかった。
『ボヘミア ン・ラプソディ』の最終監督を務めたデクスター・フレッチャー監督 を迎え、エルトン自身が製作総指揮を手掛けたミュージック・エンタ テインメント大作『ロケットマン』。『キングスマン』シリーズのタロン・エジャトンが若き日のエルトンを演じ、圧巻のパフォーマンス で彼の半生における〝光と闇〞を珠玉の名曲と共に綴る

ストーリー

イギリス郊外ピナー。家に寄りつかない厳格な父親と、子供に無関心な母親。けんかの絶えない不仲な両親の間で、孤独を感じて育った少年レジナルド・ドワイト。唯一神に祝福されていたのは彼の才能――天才的な音楽センスを見出され、国立音楽院に入学する。その後、寂しさを紛らわすようにロックに傾倒する少年は、ミュージシャンになることを夢見て、古くさい自分の名前を捨てることを決意する。新たな彼の名前は「エルトン・ジョン」だった。

作品レビュー

イギリス出身の歌手といえば、枚挙にいとまがないが、この人物は別格の存在だ。エルトン・ジョン、本名レジナルド・ケネス・ドワイトは、もはや年代に関係なく広く知られる存在となっている。汲めども尽きぬ泉のように、無限に湧き出る音楽の素質は、まさに天賦の才といえる。
かれは、最も成功を収めた男性ソロアーティストのひとりだ。若くしてスター街道を駆け抜けたエルトンだったが、その成功の裏には知られざる苦悩があった。家族との確執、愛する者からの裏切り、ドラッグ依存など、かれの奇抜でユニークなパフォーマンスからは全く想像ができない、そういった一面があったのだ。本作『ロケットマン』は、歌手としてステージに立つ世界的スターのエルトン・ジョン、ではなく、ひとりの人間として苦境に立つ“レジナルド・ケネス・ドワイト”の半生を表出している。
本作は、昨年大ヒットを記録したクイーンの伝記映画『ボヘミアン・ラプソディ』と比較されがちで、確かに、エルトン・ジョンの自伝は、フレディ・マーキュリーのそれと似通った点はあるが、映画的演出はまったく違ったものとなっている。『ロケットマン』は、エルトン・ジョンと、かれの旧知の作曲家、バーニー・トーピンのふたりの伝記であり、かれらふたりが創作した名曲の数々によって彩られている。劇中でこれらの名曲を歌うのは、エルトン・ジョンに扮したタロン・エジャトンだけでなく、さまざまなキャラクターが流れる台詞のように歌い上げている。その点でいうと、この映画は、単なるエルトン・ジョンの伝記映画ではなく、かれの楽曲によって描写される、ある種のミュージカル映画なのである。

映画冒頭では、「あばずれさんのお帰り」をバックに、壮大なミュージカル・ショーで観客を魅了し、また中盤ではエルトンの代表曲「僕の歌は君の歌(ユア・ソング)」誕生の瞬間を恍惚に演出。映画のタイトルとなった名曲「ロケット・マン」は作中の最も印象的なシーンで流れだす。描かれる内容は、エルトンの悲哀に満ちた人生だが、観た後には心が晴れやかになるような、素晴らしいミュージカルに仕上がっている。

予告動画

8月23日(金)札幌シネマフロンティア、 ユナイテッド・シネマ札幌 他 全国ロ-ドショ-!

■監督:デクスター・フレッチャー
■製作:マシュー・ヴォーン、エルトン・ジョン
■脚本:リー・ホール
■出演:タロン・エジャトン(タロン・エガートン)、ジェイミー・ベル、 ブライス・ダラス・ハワード、リチャード・マッデン
■配給:東和ピクチャーズ
■レイティング:PG12
■上映時間 : 121分
公式サイト
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投稿者プロフィール

Hayato Otsuki
Hayato Otsuki
1993年5月生まれ、北海道札幌市出身。ライター、編集者。2016年にライター業をスタートし、現在はコラム、映画評などを様々なメディアに寄稿。作り手のメッセージを俯瞰的に読み取ることで、その作品本来の意図を鋭く分析、解説する。執筆媒体は「THE RIVER」「IGN Japan」「映画board」など。得意分野はアクション、ファンタジー。
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