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ブリー・ラーソン主演『ガラスの城の約束』6月14日から全国順次公開 作品レビュー

作品紹介

『ルーム』でアカデミー賞®最優秀女優賞を受賞したブリー・ラーソン主演。原作は2005年3月、スクリプナーから刊行された「The Glass Castle」。ペーパーバック版として売り出されると、全米の売り上げランキングに一年以上、ランクインされるベストセラーとなった。人々がこの本に魅了されたのは、売れっ子コラムニストとして活躍していたジャネット・ウォールズが、それまで築き上げた華麗なるセレブのイメージをかなぐり捨てて、まさに戦いとしか言いようのない過酷な子供時代の思い出を赤裸々に綴っていたことだった。だが、彼女の自叙伝の中で最も驚く部分は、痛ましい暮らしをしているにもかかわらず、家族の深い愛が描かれているところだ。その愛ゆえに、ジャネットは青春時代を大冒険と救済の旅に変えることが出来たのだ。

ストーリー

1989年、ニューヨーク。ジャネット・ウォールズは「ニューヨーク・マガジン」で活躍する人気コラムニスト。富裕層が集まるマンハッタン、パークアベニューの瀟洒なアパートメントにファイナンシャル・アドバイザーである恋人、デヴィッドと暮らしている。

ある夜、彼の顧客と高級レストランで会話を交わす中、ジャネットの両親について質問が及ぶ。「母はアーティストで、父は起業家です。質の悪い漂青炭を効率よく燃やす技術を開発しています」―これは使い慣れた彼女の嘘。レストランからの帰り道、車道に飛び出してきたホームレスの男性を見かける。それは、ストリートで自由気ままに暮らす彼女の父・レックスだったが、ジャネットは知らないふりを装う。何もかもが規定外だった父と母との記憶をたどり出しながら―。

ジャネットの父親はいつか家族のために「ガラスの城」を建てるという夢を持つエンジニア、母親は売れない画家で、彼らは定職につかず理想や夢ばかりを追い求め、自由気ままに暮らしていた。

物理学や天文学などを教えてくれる父・レックスは、ジャネットたち兄弟にとってカリスマ的な存在で、幼いながらも聡明なジャネットのことを彼は「チビヤギ」と呼び、愛情を注いでいた。しかし、仕事が上手くいかないレックスは次第に酒の量が増え、家で暴れるようになっていく。やがて、高校生になったジャネットは大学進学をきっかけに、ニューヨークへと旅立ち、両親との関係を断とうとするが・・・。

作品レビュー

「ルーム」でアカデミー賞主演女優賞を受賞し、「キャプテン・マーベル」で人類史上一番強いスーパーヒーローを演じて話題となったブリー・ラーソンを主役に、「スリー・ビルボード」のウディ・ハレルソン、数々の話題作に出演しているナオミ・ワッツなど、演技派揃いを迎え入れ製作された本作は実話である。

空き家を家族で転々とし、父親は定職に就かず酒浸り、母親は売れない(売ろうともしていない?)画家で、子供にロクな食事を与えない両親。

これだけのワードを並べるとロクデナシとしか言いようがないが、決して不幸な話ではないところが面白く感慨深い。

主人公ジャネットは4人兄弟の中の2番目。父親であるレックスを1番慕い、最も可愛がられて育つ。

そう、親としての責任は果たしていないが家族をとても愛し、子供たちにはたっぷりの愛情を注いでいる父親レックス。悔しいが、未だ幼いジャネットに放つ彼の言葉はとても美しく夢があり素敵だ。

物語は現在と過去を交互に展開され、過去のジャネットたちはどんどん成長を遂げていく。親が世の中の全てだと思っていたジャネットたちもイカれた両親に気付いていく。レックスが計画しているガラスの城が実現されないことも。

酷い仕打ちを受けて両親に見切りをつけようとするも結局は許してしまう子供達の行動に苛立つシーンが多々ある。

だが人の感情は想像する以上に複雑だし、親子の絆は他人には計れないことを知っている。

厄介で疎ましく思っていても無視できない、幼い頃は求めるばかりだったジャネットが自分の気持ちと折り合いをつけて両親を許し受け入れていく姿に多くの人が共感するだろう。

「許す」という行為はとても難しい。精神的に余裕がある人が成せる技だと思う。

社会的に成功を収めたジャネットだが、冒頭とラストのジャネットの違いに彼女の本当の成長を感じることができるだろう。

予告動画

『ガラスの城の約束』6月15日(土)より 札幌シアターキノにて公開

監督:デスティン・ダニエル・クレットン

原作:ジャネット・ウォールズ

出演:ブリー・ラーソン、ウッディ・ハレルソン、ナオミ・ワッツ、マックス・グリーンフィールド、サラ・スヌーク

上映時間 : 127分

配給:ファントム・フィルム

提供:ファントム・フィルム/カルチュア・パブリッシャーズ

 

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投稿者プロフィール

坂本早苗
坂本早苗
札幌市内で働くOL。
ストレス発散はテニスで体を動かすことと大好きなパンを求め全国のパン屋さんの情報収集。着る服は骨格診断を意識しています。
映画は年齢と共にミニシアター系が好みに。
沢山の映画と出会い、観て聴いて考えてお気に入りを探していきたいです。
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