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主演:香取慎吾×監督:白石和彌 『凪待ち』6月28日公開 作品レビュー

作品紹介

人生につまずき落ちぶれた男の喪失と再生の物語。

大ヒットした『孤狼の血』、数々の映画賞を受賞した『彼女がその名を知らない鳥たち』など、多数の話題作を世に送り出し、現在、日本映画界の期待を最も集める監督・白石和彌が、待望していた香取慎吾と初タッグを組むオリジナル脚本作品。新しい香取慎吾を描くべく、白石監督の構想を、『クライマーズ・ハイ』『ふしぎな岬の物語』などの脚本家・加藤正人が、「喪失と再生」をテーマに重厚な人間ドラマに昇華した。

香取慎吾が演じるのは、パートナーの女性とその娘・美波と共に彼女の故郷、石巻市で再出発しようとする男・郁男。平穏に見えた暮らしだったが、小さな綻びが積み重なり、やがて取り返しのつかないことが起きてしまう―

人生につまずき落ちぶれた男の再生の物語、誰も見たことない香取慎吾がここにある!

ストーリー

毎日をふらふらと無為に過ごしていた郁男は、恋人の亜弓とその娘・美波と共に彼女の故郷、石巻で再出発しようとする。少しずつ平穏を取り戻しつつあるかのように見えた暮らしだったが、小さな綻びが積み重なり、やがて取り返しのつかないことが起きてしまう―。ある夜、亜弓から激しく罵られた郁男は、亜弓を車から下ろしてしまう。そのあと、亜弓は何者かに殺害された。恋人を殺された挙句、同僚からも疑われる郁男。次々と襲い掛かる絶望的な状況を変えるために、郁男はギャンブルに手をだしてしまう。

作品レビュー

香取慎吾演じる主人公の郁男がクズすぎて観ているのが辛かった。

ギャンブルから足を洗い、恋人の故郷である石巻の実家に共に引っ越す郁男。資格を活かし紹介してもらった印刷所で働き始めるも同僚から教えてもらったノミ屋でまたもやギャンブルに溺れる。恋人が殺され、残された恋人の家族である高校生の娘と末期ガンの父親とは微妙な距離のまま相変わらずフラフラする。

東日本大震災で甚大な被害を受けた石巻と、全てを失い自分の居場所にたどり着くまでのひとりの男の人生の再生がテーマのように感じた。

私は震災で被害を受けた主な地域にボランティアで何度も訪れている。石巻もその一つで、あの大川小学校がある街だ。

映画の中でそれほど石巻の被害に焦点を当ててはいないが、基本的に暗い映画なので未だ再生しきれていない街の雰囲気が何となく伝わってくる。

「家族」をテーマにした映画やドラマは昔からあるが、ここ最近はその在り方もだいぶ変化しているように感じる。

戸籍上だったり血縁関係がある者同士が以前は「家族」だったが、今や紙の上や血の繋がり、性別も関係ないように思う。お互いが認めればそれは「家族」であって、多様性が求められている近年では本作の「家族」もその一つに違いない。

また、郁男は「大きな子供」といった感じで感情の赴くまま人と衝突し物に当たるためバイオレンスシーンがいくつか登場する。ガタイのいい香取慎吾なので本気を出したらメチャメチャ喧嘩が強そうだ。小柄な人だと片手でつまみ上げられるのではないかとさえ思う。

SMAPが解散して久しいが、事務所を移籍した元のメンバーを地上波で観ることが叶わない昨今。スクリーンで汚れ役を演じる新しい香取慎吾を拝むことができる。

そしてギャンブル依存症は一生治らない病気だということが痛感させられる。

予告動画

6月28日(金)札幌シネマフロンティア ほか全国ロードョー

監督:白石和彌

〇出演

香取慎吾 :木野本郁男  主人公

恒松祐里 :昆野美波  郁男が一緒に暮らしている高校生

吉澤健  :昆野勝美  美波の祖父・元漁師

音尾琢真 :亜弓の元亭主・中学教師

西田尚美 :昆野亜弓 美波の母・郁男のパートナー

リリー・フランキー:小野寺修司

〇監督:白石和彌 『孤狼の血』、『彼女がその名を知らない鳥たち』、『凶悪』

〇脚本:加藤正人 『クライマーズ・ハイ』

製作・配給:キノフィルムズ

上映時間:124分  【PG12】

公式サイト

©2018「凪待ち」FILMPARTNERS

投稿者プロフィール

坂本早苗
坂本早苗
札幌市内で働くOL。
ストレス発散はテニスで体を動かすことと大好きなパンを求め全国のパン屋さんの情報収集。着る服は骨格診断を意識しています。
映画は年齢と共にミニシアター系が好みに。
沢山の映画と出会い、観て聴いて考えてお気に入りを探していきたいです。
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