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クリント・イーストウッド監督・主演+前代未聞の実話【運び屋】作品レビュー

作品紹介

「アメリカン・スナイパー」「ハドソン川の奇跡」に続き、全米興収1憶ドル突破!
アカデミー賞受賞監督クリント・イーストウッド監督・主演最新作にして、前代未聞の実話。
巨大麻薬組織から一目置かれ、1度に13億円のドラッグを運ぶ“伝説の運び屋”の正体は…90歳の老人だった。
警察と麻薬組織を翻弄し続け、巨額の報酬を得た彼は果たして逃げきれるのか?
ブラッドリー・クーパー、アンディ・ガルシア他豪華キャスト共演実話サスペンスの傑作が誕生

ストーリー

90歳になろうとするアール・ストーン(クリント・イーストウッド)は金もなく、ないがしろにした家族からも見放され、孤独な日々を送っていた。
ある日、男から「車の運転さえすれば金になる」と持ちかけられる。なんなく仕事をこなすが、その仕事、メキシコ犯罪組織によるドラッグの運び屋だった…
やがて、気ままな安全運転で大量のドラッグを運び出し、多額の報酬を得るが、麻薬取締局の捜査官(ブラッドリー・クーパー)の手が迫る…

試写の感想

映画界で名実ともにレジェンドの名に相応しい俳優クリント・イーストウッド。

常に映画に主演し続けているイメージだが、意外にも7年ぶりのカムバックとのこと。

本作は実話を元にしており、イーストウッド演じる主人公アールは彼の実年齢に近い。

アールは家族をないがしろにし、高級百合の生産という仕事を優先して生きてきたが、時代の流れには勝てず、残ったのは金の無い孤独な日々。

そんなアールに残り少ない人生を一変させる仕事が舞い込む。

それが車でドラッグを運ぶというもの。

面白いのは回を重ねる度に運ぶドラッグの量も増えていくこと。

単純な作業ではあるが、超が付くほど安全運転な90歳の老人が大量のドラッグを運んでいるとはよもや誰も思わないだろう。

そこが盲点であり伝説となった最大の理由に違いない。

そして驚くことにイーストウッドは年老いたこの老人を「演じている」ということ。

本人も年齢からして十分老いているはずだが、歩き方などはかなり研究したようだ。

それくらい普段の彼は背筋を伸ばしスタスタと歩いていることが想像できる。

また、2人の女性を同時に相手にできるほど元気なアール。

これに関しては未だ全く色気が失われていないイーストウッドのイメージと被るものを感じた。

後半、娘の結婚式にすら出席しなかったアールが妻の死期が近いことを知り心を入れ換えたかのように寄り添うのだが、この辺りからの台詞は思わずメモしたくなるほどの名言オンパレードなので要注意。

ちなみに娘役はイーストウッドの実の娘、アリソン・イーストウッドが演じている。

最終的にアールは捕まってしまうのだが決して不幸な終わり方ではない。

人生で本当に大事なシーン、それを逃さなければ失ったと思っていたものも取り返せること、自分が変わることで周りも変わること、それにより後悔なく愛されながら最期を迎えられることを学ぶことができるかもしれない。

予告動画

【運び屋】2019年3月8日(金)札幌シネマフロンティア、ユナイテッド・シネマ 他でロードショー 

原題:The MULE(原題:ラバ、運び屋、頑固者)
監督/主演: クリント・イーストウッド 「許されざる者」(1992)「ミリオンダラーベイビー」(2004)アカデミー賞監督、作品賞受賞
脚本:ニック・シェンク(「グラン・トリノ」)
出演: ブラッドリー・クーパー、ローレンス・フィッシュバーン、マイケル・ペーニャ、ダイアン・ウィ―スト、アンディ・ガルシア、アリソン・イーストウッド、タイッサ・ファーミガ他
配給:ワーナー・ブラザース映画
2018年12月14日(金)米国公開日    
上映時間:1時間56分
オフィシャルサイト
©2018 VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED, WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC

投稿者プロフィール

坂本早苗
札幌市内で働くOL。
ストレス発散はテニスで体を動かすことと大好きなパンを求め全国のパン屋さんの情報収集。着る服は骨格診断を意識しています。
映画は年齢と共にミニシアター系が好みに。
沢山の映画と出会い、観て聴いて考えてお気に入りを探していきたいです。
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