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ブルース・ウィリス主演、外科医と処刑人『デス・ウィッシュ』あらすじ、感想

  • 2018年8月14日

作品紹介

世界一ツイてない男、ブルース・ウィリス主演、ハード・リベンジ・アクション!

主人公のポール・カージーを演じるのは『ダイハード』シリーズ、『エクスペンダブルズ』シリーズの稀代のアクションスター、ブルース・ウィリス。

本格的アクション大作映画への出演は『REDリターンズ』以来!その他『ジュラシック・ワールド』のビンセント・ドノフリオ、『バトル・オブ・ザ・セクシーズ』のエリザベス・シュー、そしてモデルのカミラ・モローネが共演する。監督は鬼才イーライ・ロス。本作で自身初となるアクション大作に臨む。脚本を『特攻野郎Aチーム THE MOVIE』の監督&脚本を務めたジョー・カーナハンが担当する。

ブライアン・ガーフィールドの「狼よさらば」を原作に1974年にチャールズ・ブロンソンが主演を務めた伝説の同名映画をイーライ・ロスが斬新な演出で蘇らせる。スマホやYouTube、そして銃社会への警鐘など現代ならではの要素を取り入れ、善と悪の境界線の狭間でスタイリッシュかつド派手なアクションをぶっ放す全く新しい『デス・ウィッシュ』が誕生した―!!

ストーリー

警察の手におえない犯罪都市となったシカゴで救急患者を診る外科医ポール・カージー。ある日、家族が何者かに襲われ、妻は死に、娘は昏睡状態になってしまう。一向に進まない警察の捜査に怒りの頂点に達したポールは自ら銃を手に取り、犯人を抹殺するため危険な街へと繰り出し始める。犯罪者には死あるのみ。外科医と処刑人2つの顔を持つ過激な男の壮絶な復讐劇が今、幕を開ける―。

試写の感想

この作品の舞台であるシカゴは、凶悪犯罪が後を断たない物騒な街である。日々病院へ運び込まれる怪我人や瀕死の救急患者を救うべく奮闘する外科医ポール・カージーをブルース・ウィルスが演じている。

すでに手遅れで手の施しようもなく死にゆく患者がいたかと思えば、次の瞬間にはその被害者を殺した犯人を助けなければならない場面もある。どんな人間であろうと、救える命は救うというスタンスであったポール・カージー。

しかしながら、人の命を救い続けてきたポールにも、予期せぬ悲劇が訪れる。美しい妻、娘と幸せな家庭を築いていた彼は突然、凶悪犯たちによって最も大切なものを奪われてしまった。

彼の絶望に追い打ちをかけたのは警察署で目にした無数の未解決事件のメモだった。警察はあてにならないと見切りをつけた彼は、不正に入手した銃で自ら悪の掃討人へ変貌する。

街にはびこる悪人を始末するポール・カージーには迷いがなく、非常に冷酷だった。世の中は彼を「死神」と名付け英雄視し始めた。

いかなる理由があろうと殺人は罪である。それが大前提ながらも、理不尽な悪に対しては非情な裁きを下したいという願望は多くの人の中に潜んでいるように思える。一般人が悪人とは言えその討伐をすることは許されない社会でありながら、劇中内で「死神」はヒーローになってゆく。

ブルース・ウィルスの風貌も「死神」の名にふさわしい。スキンヘッドにフードを被っただけという、すぐにばれそうな変装(?)なのに意外と正体が割れないのはご都合主義な気もしたが・・・

かつての「ダイ・ハード」シリーズが大ヒットし、ブルース・ウィルスと言えば大暴れしながら悪人を退治するタフガイのイメージが強かったが、こちらの作品では家族を何より大切に思う夫・父親の印象も強く、苦悩する一般人としての一面もしっかりと演じられていた。

人の命を救う外科医から処刑人へと鮮やかな変貌を遂げる復讐劇は痛快ながらも、個人的には、ヒーローではない人間の弱さやドラマの部分をもっと見たかったような気もした。

善良な医者から非情な死神となることを選んだ彼の行く末とは・・・?
悪人への復讐という義はあれども、無情な殺人を重ねるポール・カージーがどのような結末を迎えるのか、ぜひ劇場で見届けていただきたい。

予告動画

原題 :Death Wish
監督:イーライ・ロス『グリーン・インフェルノ』、『ノック・ノック』 
脚本:ジョー・カーナハン『特攻野郎Aチーム THE MOVIE』
出演:ブルース・ウィリス、ビンセント・ドノフリオ、エリザベス・シュー、カミラ・モローネ、ボー・ナップほか 
配給:ショウゲート 
提供:ポニーキャニオン、博報堂DYミュージック&ピクチャーズ 
公式サイト 
2018年/アメリカ/カラー/デジタル/英語/107分
原題:Death Wish/R-15+

© 2018 Metro-Goldwyn-Mayer Pictures Inc. All Rights Reserved.

投稿者プロフィール

Kana
フランス語講師。映画大好き、書くのも好きなので映画レビューサッポロのライターへ立候補。
仕事柄プライベートではフランス作品の鑑賞に偏りがちですが、様々なジャンルをバランスよく観たいです。子供の頃、若い頃はSFやアクション系が好きでしたが、近頃は人間ドラマ重視の作品により惹かれます。
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