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『猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)』あらすじ 感想

作品紹介

前作『新世紀』から2年。 愛するものを奪われたリーダー・シーザーと、彼の抹殺をもくろむ人類。猿と人類の聖戦が始まる。 誰も知らなかったクライマックスが遂に明かされる!

高度な知能を得た猿たちの反乱、人類の文明崩壊、そして猿と人類の戦争 という衝撃的なストーリーを描き、まさに全世界震撼の大反響を呼んだ『猿の惑星』シリーズ。『創世記』『新世紀』に続き、『聖戦記(グレート・ウォ ー)』と命名された最新作では、地球の支配者が変わりゆ く激動の歴史のうねりが、ついにクライマックスを迎える。カリスマ的な猿の主人公シ ーザーが、リーダーとしての使命感と、家族を奪われた復讐心の狭間で葛藤するドラマを核にした映像世界には、観る者の胸を締めつけるエモーションが息づき、新たに登場する謎めいた少女ノバの存在からも目が離せない。はたして地球の未来を切り開く“希望の地”へたどり着くのは猿か、それとも人類か。誰 もが知っている結末の、誰も知らなかった壮絶なドラマが遂に明かされる!

ストーリー

カリスマ的な猿の主人公シーザーは、人間との戦いを避けるために、新天地を発見するまでの間、隔絶された森の奥に身を隠し、そこを秘密基地として仲間たちと暮らしていた。しかし、人間の容赦ない襲撃により多くの仲間たちと家族を失ったシーザーは、より深い悲しみと葛藤に苦しみ、仇を討つために決意の旅に出発する。その旅の途中、ひとりの謎めいた人間の少女ノバと出会い、共に旅をすることになる。そして、遂にシーザーは人間たちのもとにたどり着くが…。はたして地球の未来を切り開く”希望の地”が待っているのは猿〈エイプ〉か人類か。誰もが知っている結末の、誰も知らなかった壮絶で、他に類を見ない感動のドラマがいま明かされる!

試写会の感想

半世紀前、「猿の惑星」の1作目を観た時の衝撃は、今でも鮮明に思い出す。まだ10代の私にとって人類が滅びる姿や、文明が崩壊している世界など、それがSFとは言え、とても受け入れ難い未来だった。

映画と言うフィクションの枠を越えた緊急警報のように、全人類に迫って来た。

1968年のことだ。

その後、この「猿の惑星」シリーズが何本か作られ、人類と猿との共存や戦いを描いているが、そのどれもが1作目に描き切れなかった、そこに行きつく過程を映像化しているように思われる。つまり、長い連載小説の最終章がまず発表され、そのナゾ解きのためにシリーズ化された。そんな思いを今回も強く感じたのだ。例えば、口の聞けない少女ノバが出てくるが、1作目には大人になった口の聞けないノバが出てくる。これは何を意味するのか、次回のお楽しみだ。

それにしても、半世紀も前に作られた作品を追いかけて、シリーズ化されること自体、なんとロマンに満ちた壮大な企画だろうか。

今回の聖戦記では、高度に進化した猿の王国を、冷酷非情な人間が追いつめてゆくストーリーになっているが、猿のリーダー、シーザーの人間よりも人間臭い苦悩や家族愛が切々と描かれている。誰もが共感出来るし、安住の地を見つけて欲しいと願うだろう。

この猿を抹殺しようとする冷酷な大佐や要塞は、「地獄の黙示録」や「シンドラーのリスト」など戦争映画の名シーンを彷彿とさせ、猿たちの悲劇をより深く印象づけていた。

ともあれ、2時間20分息をもつかせぬ大スペクタクルの迫力に圧倒される。SF映画の傑作には違いない。文句なく楽しめる。

予告動画

スタッフ/キャスト

監督:マット・リーヴス

キャスト:アンディ・サーキス、ウディ・ハレルソン、アミア・ミラー


作品データ

原題:WAR FOR THE PLANET OF THE APES
製作年:2017年
製作国:アメリカ
配給:20世紀フォックス映画
上映時間:140分
公開日:2017年10月13日
オフィシャルサイト
© 2016 Twentieth Century Fox Film Corporation

投稿者プロフィール

植田 研一
昭和26年生まれ。若い時に演劇を志したが、夢破れテレビ界でサラリーマン生活を送る。昨年退職し、現在隔月でひとり語りを開催している。
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