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夢の続きか、新たな人生か?ディズニー・PIXAR「カーズ / クロスロード」あらすじ 感想

  • 2017年6月15日

ディズニー/ピクサー史上最大の衝撃。

全米アニメーション史上歴代No.1興行収入を記録するなど、世界中で大ヒットした「ファインディング・ドリー」に続き、ディズニー/ピクサーが贈る待望の最新作。それは、“クルマの世界”を舞台にした圧倒的なスケールのアクションと、人間よりも人間らしいキャラクターによる“人生の岐路(クロスロード)”と仲間との絆のドラマを描いた、感動のアドベンチャー「カーズ/クロスロード」。

 

夢の続きか?新しい道か?」ディズニー/ピクサー史上最大の“衝撃の予感”。

予告編は衝撃的なクラッシュシーンと共にマックィーンの「ずっと走り続けてきた、そしてこれからも走り続けると思っていた…」というセリフからスタート。TVから流れてくるのは「マックィーンの黄金時代は終わりました。」というナレーションと次世代のレーサーたちの活躍。マックィーンは新キャラクターでトレーナーのクルーズ(黄色い車)と共にレースに復帰するべく努力をするが…クルーズにさえも勝てない現実に直面する──「僕はもう、勝てないのか…」。夢の続きか?新しい道か?ラストには「ようやく見つけた。自分が進むべき道を。」と力強く決断するマックィーンはどんな道を選んだのか?奥田民生書き下ろし日本版エンドソング「エンジン」のノスタルジックなメロディーと共に、<人生の岐路(クロスロード)>に立たされたマックィーンが悩み・努力する姿は既に、ディズニー/ピクサー史上最大の衝撃が待っていることを予感させる予告編。

大きな挫折を経験し、人生の選択に迫られたとき、マックィーンは走り続ける事ができるのか? 常に感動的な作品を贈りだすディズニー/ピクサーが次に描くのは、どうしようもない圧倒的な挫折に出会った時にひとはどう立ち向かうべきか。大人なら誰もが共感するリアルなテーマで、人生で壁にぶつかったときの<次の一歩>を描く。

作品レビュー

1作目に負けないほど、いや、それ以上と言えるほどの感動だった。

「カーズ」1作目ではその世界観の斬新さや、主人公であるマックイーンの人間的な成長が見どころで、意外なラストに涙せずにはいられなかった。

2作目はマックイーンの友人メーターが主人公であり、スピンオフ的な作品でもある。エンターテイメント性も強く面白いけれど、やや別世界のような感覚だった。
今回の3作目、「カーズ・クロスロード」こそが正統派の続編と言えるのではないだろうか。ストーリー的にも、本来の主人公マックイーンを中心とする人間ドラマが大きな軸となっている。

1作目「カーズ」では新人レーサーであったマックイーン、この作品では年月を経てベテランに達している。次世代の新しいテクノロジーを満載した若者たちが台頭し、レーサー達の世代交代が進んでいる。

タイトルであるクロスロードは「人生の岐路」と訳されているものの、岐路どころか崖っぷちに立たされるマックイーン。新人の頃の傲慢な鼻持ちならない若者とはうって変わって、自信を失い焦りに駆られる姿が悩ましい。

そんな中、彼のファミリー的な仲間たちとの触れ合いが心を和ませる。1作目からの親しい友たちは彼を支え励まし、宝と言える存在ではないだろうか。新しいキャラクターも加わりつつ、それぞれの人間ドラマが展開されてゆく。

最初のシリーズからのファンである私は前半で涙し、中盤で泣き、ラストで再び泣けてしまった。1作目でも驚きのラストに泣かされてしまったが、今回もまた、この展開とは!という驚きを禁じ得なかった。

子供向けのアニメだと早合点しないで欲しい。前作を知っている方もそうでない方も、まずは1作目の鑑賞をおすすめしたい。「カーズ」を復習しておいた方が「クロスロード」もより楽しめることは確かだ。

惹きつけられっぱなしの2時間弱。カーレース自体の疾走感と大人のストーリーをぜひ劇場のスクリーンで味わっていただきたい。

 

監督:ブライアン・フィー
<Voice CAST>
オーウェン・ウィルソン:ライトニング・マックィーン
クリステラ・アロンツォ:クルーズ・ラミレス
アーミー・ハマー:ジャクソン・ストーム
ネイサン・フィリオン:スターリング
クリス・クーパー:スモーキー
ケリー・ワシントン:ナタリー・サートゥン
リー・デラリア:ミス・フリッター
<日本版キャスト>
土田大/ライトニング・マックィーン
松岡茉優/クルーズ・ラミレス
藤森慎吾/ジャクソン・ストーム
戸田恵子/サリー
赤坂泰彦/ボブ・カトラス
福澤朗/ダレル・カートリップ
***
山口智充/メーター

上映時間:109分
原題:Cars 3
オフィシャルサイト
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投稿者プロフィール

Kana
フランス語講師。映画大好き、書くのも好きなので映画レビューサッポロのライターへ立候補。
仕事柄プライベートではフランス作品の鑑賞に偏りがちですが、様々なジャンルをバランスよく観たいです。子供の頃、若い頃はSFやアクション系が好きでしたが、近頃は人間ドラマ重視の作品により惹かれます。
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